QMSのメリハリの利いた文書化とは?
QMSのメリハリの利いた文書化とは?
ISO9001などの規格では、(品質)方針や、適用範囲のように規格上で明確に要求している文書の他、「(品質)マネジメントシステムの有効性のために必要であると組織が決定した、文書化した情報」という表現で文書化を要求しています。
後者は組織の裁量で自由に文書を策定してよいということなのですが、具体的にはどのような場合に文書化を検討すべきでしょうか。例えば、以下のような場合が想定されます。
- 1.単純にプロセス自体が複雑である場合
- 2.該当するプロセスを誤ると、その先のプロセスへの影響が大きい場合
このような場合は、文書化を検討する価値があると思われます。
単純にプロセス自体が複雑である場合の文書化
1については、複雑であるが故に文書化して知見を共有し易くするという目的があります。
例えば、ある業務が属人的になり過ぎると、その要員の多忙によるキャパシティオーバー、病欠、退職、などがリスクになってしまいます。特に業務の継続性の問題ですが、それらのリスクを低減するために、その業務手順や、基準を文書化することにはメリットがあるはずです。
該当するプロセスを誤ると、その先のプロセスへの影響が大きい場合の文書化
次に、2はミスをすると取返しがつかない、もしくは、リカバーに多大な労力やコストがかかる業務の想定で、ミスをする可能性を低減するために手順や基準を文書化するということです。
例えば、弊社の場合だと契約書の作成業務などが該当しますが、製造業だと設計や点検といった業務が想定されます。
文書化検討の際のポイント
文書化の検討の際には、例えば、該当する事業を俯瞰してどのような業務構成と流れになっているかプロセスフロー図のような形で可視化し、その中で上記の1や2に該当しそうなプロセスを特定して手順書の策定などの検討をするといった進め方があります。また、上記のような理由だけでなく、文書化することで新人への説明が容易になるといったメリットもあるので、それらを加味してメリハリの利いた取組をしましょう。
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