OHSAS18001からISO45001移行支援について (既にOH&SMSが存在する場合の移行支援)


ISO45001認証パターン

ISO45001認証パターン

OHSAS18001とISO45001の規格要求対比

ISO45001認証パターン

OHSAS18001とISO45001の主な差異

4.1 組織及びその状況の理解

         

 内部、外部の課題を特定することを要求しています。課題とは「状況」のことを指し、例えば次のような例を挙げることができます。

         

 ①仕事の受注が増加傾向にある

         

 ②設備が老朽化している

         

 ③〇〇法が△月に施行予定

         

 課題というとマイナスイメージを持たれるかもしれませんが、必ずしもそれだけではなく、組織の「強み」なども含まれます。例えば、「福利厚生を充実させ、メンタルを含む健康に留意している」といった例を挙げることができます。

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 既に実施されている課題の特定結果を「労働安全衛生」の目線から見直していただく必要があります。例えば、「環境マネジメント的には関係しないが、労働安全衛生マネジメント的には関係するような課題の見落としが無いかといった点の確認が必要です。

              

4.2 労働者及びその他利害関係者のニーズ及び期待の理解

         

 まずは利害関係者とはどのような人や組織を指すのかを検討する必要があります。それをふまえて、利害関係者からの要望を特定します。利害関係者として次のような例を挙げることができます。

         

 ①労働者

         

 ②労働組合

         

 ③顧客

         

 ④業務委託先、協力会社

     

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 既に実施されている利害関係者とそのニーズの特定結果を「労働安全衛生」の目線から見直していただく必要があります。例えば、品質マネジメントや環境マネジメントでは、労働者を利害関係者として定義していないようなケースが見受けられますが、労働安全衛生マネジメントにおいては、労働者を含めることが必須となります。

              

4.3 OH&SMSの適用範囲の決定

         

 適用範囲を決定する際に、4.1と4.2の結果をふまえることを要求しています。

         

例えば、「4.1でAという課題を特定しておきながら、Aに直接関連する部門を除外する」といった適用範囲の設定は規格要求に沿っていないことになります。

         

逆に、「4.2で顧客からB工場での安全衛生の確保を要求されたからB工場だけを対象とする」といった設定は規格要求に沿うことになります。

     

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 未構築の場合と変わりません。基本スタンスはEMSと同じくサイト単位となります。

              

5.1 リーダーシップ及びコミットメント

         

 全体的に、トップマネジメントによる関与が強化されました。大半はQMSやEMSと同じ内容ですが、次のような労働安全マネジメント特有の要求が追加されています。

         

 ・労働安全衛生を推進する文化を形成すること(労働安全衛生が重視されるようにすること)

         

 ・インシデント、危険源、リスク等を報告した労働者を報復から擁護すること

         

 ・労働者の協議及び参加のプロセス(仕組み)を構築して実施すること

         

 ・安全衛生委員会の設置や委員会活動を支援すること(活動を承認したり資源を提供する)

         

 具体的には、これらがトップインタビューで問われるようになるとお考えください。

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 トップインタビューの事前準備として、トップマネジメントは上記の内容がインタビュー時に問われることを把握してください。

              

6.1 リスク及び機会への取組み

         

 大きな変更点は次の通りです。

         

 ①機会の特定と取組み

         

 ②リスク及び機会を特定する際に、4.1と4.2を考慮すること

         

 ③「OH&Sリスク」と「リスク」の概念

         

 ④危険源を特定するプロセスを構築維持する際に考慮する事項の追加

     

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 リスク及び機会を特定・評価するプロセスを統合するかどうかご検討ください。なお、OH&Sリスクの特定は従来通り、その他のリスクの特定はQMS、EMSと統合するという手法も考えられます。

              

9.1 モニタリング、測定、分析及び評価

         

 モニタリング(監視)、測定だけでなく、「分析」「評価」が要求されるようになりました。監視、測定まで行ったが、その結果は放置しているという事例が多く、OH&SMSが有効に働いていないケースが多いため、より経営に寄与するようにしたいという趣旨です。

     

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 QMS、EMSの要求と同様なので、ほぼそのまま統合が可能です。

              

10 改善

         

 「予防処置」の表現が無くなりました。ただし、概念自体はリスクマネジメントという形で残っています。なお、規格要求の文言からは削除されましたが、規程や手順、記録様式を削除しなくてはならないというわけではありません。

         

 また、10.3として継続的改善の要求が追加されました。文書化した情報を「維持」「保持」することを要求していることにご注意ください。

     

【QMSやEMSを構築済みの場合】

 10.3は、QMSやEMSよりも具体的に記述されています。具体的な活動を示しているので、QMSやEMSと統合する際には論点を落とさないようにご注意ください。

              

移行支援スケジュールサンプル

OHSAS18001からISO45001に移行するためのスケジュールは、おおよそ次のようになります。 最初に、OH&SMSの見直しを行い、次にその運用をします。その後、内部監査やマネジメントレビューを経て、移行審査を受けます。

移行支援スケジュールサンプル

移行までの主な費用

ISO45001へ移行するためには、審査費用がかかります。また、当社のようなコンサルティング会社をご利用いただいた場合はコンサルティング費用などの外部からの支援費用がかかることがあります。

1審査費用必須
2外部からの支援費用
(コンサルティング費用)

費用1:審査費用

必ず必要となるのがISO45001の認証を得るための審査費用です。審査費用は一律ではなく、審査機関によって費用は異なります。業務の内容や対象人数などによって異なってきます。詳細な費用は、審査機関にご確認ください。

審査費用を決める主な要素

  1. (1)適用範囲
    1. ①対象業務の内容
    2. ②対象人数
    3. ③対象サイト数(拠点数)
  2. (2)他のISO認証取得状況(同時審査等が可能かどうか)
  3. (3)審査機関の選択(審査機関は任意で選択可能です)

審査費用の種類

種別時期
移行審査費用新規取得時
継続審査(サーベイランス・定期審査)費用再認証と再認証の間
再認証審査(更新審査)費用3年毎

費用2:外部からの支援費用(コンサルティング費用)

ISO45001移行コンサルティングの費用は、主に次のような要素によって決まります。

【金額を決める主な要素】
1既存OH&SMSの内容文書のボリューム、内容
2統合有無EMSやQMSとシステム統合するかどうか
3期間極端に短期間(6ヶ月以内)、極端に長期間(1年半以上)
4対象組織規模
事業内容
調査や分析にどの程度の時間を要するか
監査にどの程度の時間を要するか
5支援範囲どの工程を支援するか
6支援内容アドバイス中心なのか、作業支援が必要なのか等

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